【2024年9月最新版】 薬剤師の年収 は低すぎるのか?年収アップ方法を伝授

人の命に関わるとても重要なお仕事にもかかわらず、「 薬剤師の年収 は低い」という声を耳にすることが多々あります。皆さんはご自身の年収についてどう感じていますか?
この記事では、薬剤師の年収の実態について、他の職業との比較や、薬剤師の仕事の責任や専門性などを踏まえながら、詳しく解説していきます。

目次

薬剤師の平均年収とは

薬剤師の平均年収は、厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、約580万円です。この数字だけを見ると、決して低いとは言えません。

例えば、私が日々診療している中で、患者さんからよく転職の相談を受けるのですが、飲食店勤務のAさんは、調理師免許を持ちながら年収300万円に満たず、長時間労働に悩んでいました。また、美容師のBさんは、指名が増えてもなかなか給料に反映されず、年収400万円台から抜け出せないことに不満を感じていました。

このように、他の多くの職業と比較すると、薬剤師の平均年収は決して低いとは言えないのではないでしょうか。

薬剤師の年収と他の職業との比較

薬剤師の年収を他の職業と比較してみましょう。

職業平均年収
薬剤師569万円
医師1,276万円
看護師491万円
小学校の先生554万円
会社員全体503万円

※ 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より

この表を見ると、薬剤師の年収は、医師には及ばないものの、他の職業と比較して、高い水準にあることがわかります。特に、国家資格が必要とされる職業の中では、比較的高収入と言えるでしょう。

薬剤師の年収が低いと思われる理由とは

それでは、なぜ薬剤師の年収が低いというイメージを持たれることがあるのでしょうか?その背景には、以下のような要因が考えられます。

お給料がなかなか上がらない

薬剤師は、他の多くの職業と比べて、スキルが給与に反映されにくい傾向があります。
多くの薬局では、年功序列型の賃金体系を採用しているところが多く、若いうちはなかなか高い給料を得ることが難しいのが現状です。

管理薬剤師になることである程度の賃金上昇が期待できますが、大手の場合はある程度年数を重ねないとポストが空かない他、責任重大なポジションなので休みが取りにくいなどワークライフバランスも多少犠牲にする必要があります。

働く場所によって、お給料に差がある

薬剤師の年収は、働く場所によって大きく異なります。一般的に、都市部よりも地方の方が、薬剤師不足が深刻なため、高収入を得やすい傾向があります。

全国で最も薬剤師の平均年収が高い広島県では平均年収はなんと706万円(※)!
全国平均の569万円と比べて150万円近く差があります。

※ 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より

資格を取るために大学で6年間も勉強する必要がある

薬剤師になるためには、6年間の大学教育を経て、国家試験に合格する必要があります。6年間もの長い年月と高額な学費をかけて、薬剤師の資格を取得したにもかかわらず、医師・弁護士などと比べて収入面で割に合わないと感じる人もいるかもしれません。

実際に当社にご相談頂いたお客様の中にも、「6年間も大学に通って、多額の奨学金返済を抱えているのに、年収600万円程度では、なかなか生活が楽にならない」と正直な本音を話される方もおります。

このように、薬剤師の年収は、一見高そうに見えても、様々な要因によって、その実態は異なってきます。

年収アップ方法を伝授!薬剤師の年収アップの具体的な方法とは?

薬剤師として、もっとお給料をアップしたい!誰もが一度は考えることでしょう。
しっかりとキャリアを積んで人より早く収入アップを目指したいというキャリア志向の強い方も多いかと思います。
では、具体的にどのような方法があるのでしょうか?

選り専門的な資格取得による年収アップの可能性

薬剤師としてさらに専門性を高め、年収アップを目指すなら資格取得はレベルアップの強力な武器になります。
薬剤師には、認定薬剤師と専門薬剤師の二つの上位資格が存在します。

認定薬剤師は、特定の分野において深い知識と経験を持つスペシャリストです。例えば、糖尿病患者さんの服薬指導に特化した認定薬剤師がいれば、患者さんにとって非常に心強い存在になります。

専門薬剤師は、さらに高度な専門性を持ち、特定の疾患や医療分野において、他の医療従事者から頼られる存在です。例えば、がん専門薬剤師は、がん治療の副作用や薬の管理に関する専門知識を活かして、患者さんの治療をサポートします。

これらの資格を取得することで、病院や薬局などから高く評価され、年収アップに繋がる可能性が高まります。

昇進や役職手当による年収アップの道

病院や薬局で働く薬剤師の場合、管理薬剤師への昇進はキャリアアップの王道と言えるでしょう。
大手勤務の場合、管理する薬局の店舗数が増えるほど、年収も高くなる傾向にあります。、

ただ、これらの役職に就くためには、薬剤師としての経験や実績はもちろんのこと、マネジメント能力やコミュニケーション能力なども求められます。
また、いわゆる管理職になるため、休みが取りにくかったり休暇中も緊急の対応が必要になるなど、相応の責任も求められます。

地方勤務や転職による年収アップのチャンス

薬剤師不足が深刻な地方は、まさに薬剤師にとっての「宝の山」と言えるかもしれません。都市部に比べて高い年収で働けるチャンスがあります。都会を離れることに抵抗がなければ、地方勤務も検討してみましょう。

転職も年収アップの有効な手段です。転職は、自分のスキルや経験を「棚卸し」し、市場価値を再確認する良い機会になります。転職サイトなどを利用して、自分のスキルや経験に見合った給与の求人を探してみましょう。積極的に行動することで、年収アップの道が開けてくるでしょう。

また、タフに働ける人であれば正社員よりフリーランス薬剤師や派遣薬剤師として、高収入な職場で多くの時間働くことで高い収入を得るという選択肢も視野に入ります。

フリーランス薬剤師とは?その特徴について

近年、働き方の多様化が進む中で、薬剤師の世界でもフリーランスという働き方が注目されています。企業に所属するのではなく、個人事業主として独立し、自分のペースで仕事をすることができます。従来の働き方に縛られず、自分のライフスタイルに合わせて働きたいという薬剤師にとって、フリーランスは魅力的な選択肢となりつつあります。

フリーランス薬剤師最大の魅力は、何と言ってもその自由度の高さです。働く時間や場所、仕事内容を自分で決めることができるため、ワークライフバランスを実現しやすいというメリットがあります。

従来の薬剤師の働き方では、病院や薬局の営業時間に縛られ、残業も多く発生することも珍しくありませんでした。
一方でフリーランスは稼働時間についても自分で自由に調整が出来るので、午前だけ・午後だけといった柔軟な働き方が可能です。なので、子育てや介護と仕事を両立したい方は近年、フリーランス薬剤師に転向するケースが増えています。

また、正社員じゃないからこそ、年齢に対して責任のある仕事を任せられやすい点も、キャリア志向が強い方には評価されています。
正社員は組織の一員だからこそ、教育体制が充実していることが多いですが、職務や裁量も自分の意思ではなかなか決めることが出来ません。
一方で一人のプロフェッショナルとして薬局と契約を結ぶフリーランスであれば、やりたい仕事やその裁量についても契約時点で自分の意志で決められるため、将来的な独立などを視野に入れて早期の成長を目指している方にもフリーランスという働き方はおすすめできます。

フリーランス薬剤師の年収事例紹介

フリーランス薬剤師の年収は、働き方や案件の内容によって大きく異なりますが、一般的には企業に所属する薬剤師よりも若い内から高収入を得られるケースが多いようです。

例えば、1日8時間稼働する場合、一時間辺りの稼働報酬が3,300円の案件であれば週4日勤務でも年収は約500万円を超えます。週に5日以上稼働したり、より時給の高い案件を受注すれば年収1,000万円を超えることも夢ではありません。

また、別の記事でも紹介しましたがフリーランスは個人事業主として活動出来るため確定申告で控除が可能です。
なので上手に節税を行えば、額面以上に生活は豊かになりやすいです。

参考記事:フリーランス薬剤師の税金対策とは??徹底解説!

フリーランス薬剤師として年収アップを目指す方法

フリーランス薬剤師として年収をアップするには、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。

専門性を高める: 

特定の疾患や領域に特化した知識やスキルを身につけることで、他の薬剤師との差別化を図り、希少価値の高い薬剤師として活躍することができます。例えば、糖尿病患者への服薬指導や栄養指導に特化した知識・経験を積むことで、糖尿病専門クリニックから継続的な業務委託を受けることができるかもしれません。

あるいは地方で働くことも視野に入れている場合は、非常に多くの領域に対応できるマルチプレイヤーを目指すことも、高単価の案件を獲得する際には有利に働きます。

スキルアップ: 薬剤師としての基本的なスキルはもちろんのこと、コミュニケーション能力やビジネススキルを磨くことで、より多くの案件を受注できる可能性が広がります。特に、フリーランス薬剤師として働く上で、円滑なコミュニケーション能力は非常に重要です。依頼主のニーズを的確に把握し、自身のスキルや経験を効果的に伝えることが、信頼関係を築き、継続的な案件獲得に繋がります。

信頼関係を築く: 

依頼主との信頼関係を築くことで継続的な案件獲得に繋がり、長く契約を結ぶ中で報酬アップのチャンスを得やすくなります。薬剤師は「薬のプロ」として、患者さんの健康を預かる仕事です。フリーランスであっても、責任感と誠実さを持ち、依頼主と良好な関係を築くことが、長期的な成功に繋がります。

専門の紹介会社を使う:

フリーランスの案件を自分で直接契約をするのは至難の業です。
そもそも人を募集している薬局を探すのが難しい上に、一人では報酬の交渉も強気ではできません。

そんなときはフリーランス専門の紹介会社や求人サイトを使用するのがおすすめです!
特に紹介会社を使用する場合は、稼働条件や報酬条件など細かくサポートを受けられるため、初めてのフリーランスでどうやって契約を勝ち取ったらいいかわからない方には強くおすすめをしております。

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この記事を書いた人

タレント薬局.comは現役フリーランス薬剤師、現役医師、元人材紹介会社コンサルタントの三人で運営しております。それぞれの専門性や経験を基に、皆様に役立つコラムを随時アップしております!

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